司法修習についてのQA集

こんにちは。かまぼこです。
77期の司法修習が近づくにつれ、非常に多くの司法修習生(予定者)から、修習に関しての質問が多く寄せられました。
そこで、多く寄せられた質問について、できるかぎり回答していきたいと思います。
なお、本ブログの執筆者は76期司法修習生(令和4(2022)年11月30日~令和5(2023)年12月13日)ですので、その当時の情報をもとに回答しています。
最新の情報については、司法研修所など担当窓口にお問い合わせください。
Ⅰ 導入修習について
導入修習中の服装はどのようなものでしたか?
スーツを着ていた人がほとんどの印象です。リクルートスーツとまではいきませんが、ストライプがバチバチに入っているようなスーツを見かけることは少なかった気がします。
また、オフィスカジュアルについても、そこまで多くなかったような…。正直、導入修習中にコロナに罹患してしまい、半分くらい出席できなかったのもあって、記憶があいまいだったりします。
なお、77期では「私服」も可であると明記されているとの情報がありました。76期では「裁判所職員に準じた服装」みたいな話があったようななかったような…。
ちなみに、集合修習では、結構いろいろな人が私服を着ていました。
検察官内定者がジーンズを履いていたところ、P教官が「それはヤバい。ダメでしょ。」と言ってダメ出ししていたのが記憶にあります(別の検察官内定者が、教官が来ない即日起案の日に限ってビビッドオレンジのパーカーを着ていたが、こちらは大丈夫だったのだろうか笑)。
教室にコンセントはありますか?
私の教室には各座席にコンセントがありましたが、ない教室もあるようです。
教室の風景は最高裁HPに画像がありますので、そちらを御参照ください。
https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/shihoukensyujyo/shihokensyujyokyoshitu.jpg
白表紙は毎日持参するのでしょうか?
導入修習中、どの日に何の白表紙が必要かの情報は紙媒体とデータでもらえますので、その情報をもとに必要な白表紙を持っていきます。
なお、通所生で持参が大変であれば、教室脇のロッカーを借りてそこに保管しましょう。詳細は次の質問を参照してください。
教材などを置くロッカーはありますか?
通所生(寮生ではない者)の場合、司法研修所の教室を出たところにビルトインタイプのロッカーがあり、そこを貸し出してもらえますので、そちらに使わない白表紙は保管しておいて差し支えありません。
なお、貸し出しは事前申請制(何も言わないと貸してもらえない)で、寮生は申請権がありません。
欠席はどのようにするのか?
導入修習及び集合修習では、teamsのポータルサイトに欠席報告アプリがあり、そこに入力した上で、更に所定の部署に電話連絡をすることで欠席ができる取扱い(だったはず)です。
コロナの5類移行後は特に欠席証明(診断書等)を求められることはなくなりましたが、コロナ禍の時期は体調不良の理由によって陰性証明(自費)を求められる運用がありました。
和光市駅からのバスの込み具合はどれくらいか?
寮生だったので、通所の際の込み具合は良くわかりません。
しかし、入寮初日の状況は、バスが3台きてもなお乗れないだろう程度の人が並んでおり、絶望しました(初日なのでスーツケース持ちが多かったのもある)。
導入はA班もB班も一斉に通うので、最混雑時間帯は「バスを待つくらいなら歩いた方が早い」という状況になると思います。
Ⅱ いずみ寮の生活について
ランドリールームには何がありますか?
洗濯機、乾燥機、アイロン及びアイロン台、洗濯かごがあります。
また、掃除機、布団乾燥機もランドリールーム内の物置にあります。
寮費以外に水道光熱費は取られないので、安心して使用してください。
なお、洗濯機の槽内にある青いカートリッジには、衣類のホコリがたまるので適宜捨ててください。
また、乾燥機を開けて正面にあるフィルターは、すぐホコリがたまります。ホコリまみれで乾燥したくない方は、こまめにフィルター清掃もしてください。
給湯室には何がありますか?
各階のセミナールーム又は談話室の反対側に「給湯」と書かれた区画がありますが、そこには冷蔵庫(冷凍庫付)、トースター、電子レンジ、瞬間湯沸かし器が設置されています。
自由に使えますが、トースターの「チーン!」と電子レンジの「ピー!」の音は結構響くので、真夜中や極端な早朝に使うのは避けた方がいいでしょう。
いずみ寮の居室はどのような感じですか。
山中理司先生が情報開示請求で取得した、いずみ寮竣工時の居室画像がありますので、まずはそちらをご覧ください。


※山中先生の開示画像を分かりやすいよう切り抜き、コントラストを調整しています。
寮の部屋の詳しい内容は次のとおりです。
- ベッド
この画像だと、1枚目の左側にある壁の手前の空間にベッドが置かれており、枕と薄い掛け布団と毛布が用意されています。シーツやまくらカバーは週1回交換日があるので、その日に交換することになります。 - 風呂、トイレ、洗面台
3つ並べているとおり、1枚目の壁の反対側に、風呂トイレ洗面台一体型のいわゆる三点式ユニットバスがあります。
画像検索して、狭いなー、と感じる画像があればそのタイプです。
・トイレにはトイレットペーパーがありませんので、初日に買うか、AMAZONで届くようにしましょう。なお、ウォシュレットもありません。
・洗面台及び風呂のシャワーは2ハンドル混合水栓かつ、シャワーと洗面台をツマミで変更するタイプです。水しか出ないハンドルと湯しか出ないハンドルがあり、それぞれを上手く調節して、適温の湯を出すことになります。調整になれないと、アツアツの湯を浴びたり、冷え冷えの水を浴びることになるので、注意しましょう(特に素の湯はやけどしそうな熱さです)。
・風呂は詰まります。浴槽の排水口が狭く、髪がすぐ詰まったりします。こちらもこまめに清掃しましょう。細い棒で排水口の中の銀色の金具を取り外して、髪を取り除きます。シャンプー等は当然ないので、買いましょう。
・風呂の注意事項としては、風呂の扉を開けたままシャワーを浴びないでください。湯気を煙と勘違いして火災警報器が鳴ります。76期でも、風呂の扉を開けたままシャワーをした修習生がいて、夜中の1時頃に火災報知器のけたたましい音で起こされたことがあります。このようなことがあると、避難担当に任命されている修習生が気が気じゃなくなるし、多大な人に迷惑をかけるので、絶対にやめましょう。 - 机
2枚目の画像の右側(非常用の▼がある窓)にあるビルトインタイプのものが机になります。椅子は袖なしのPC椅子です。
なお、机の裏側にはほぼ使われたことはないであろう(そもそも存在すら知らないであろう)埃だらけの小物置きがあります。 - 冷蔵庫
2枚目画像の中央の部分(エアコンの下の空間)に、小型冷蔵庫があります(ホテルの戸棚の中にあるちっちゃい冷蔵庫です)。
冷凍は給湯室の冷凍庫にしないと、ろくに凍りません。アイスは溶けます。
なお、冷蔵庫の強さを強くしすぎると、逆に過冷却水が作れます笑。一度、気づかずに飲もうとして、びっくりした思い出があります。 - エアコン
あります。コロナ禍の時代に新調したようで、2021年製のエアコンでしたので、空調は効きます。効きますが、通常の配置だとベットの位置が空調の吹き出しと被るので、寝ながら点けるのは乾燥との戦いになります。 - クローゼット
1枚目の画像の電灯に照らされている部位の下の扉っぽいものがそれです。奥行はあまりないです。吊り下げる竿が2本と、上部は棚になっています。
ハンガーはないので、持ってきましょう。 - (本)棚
1枚目2枚目ともに見えている低い位置にある棚っぽいやつです。なお、上部には内線電話と避難の手引きや在寮規則などの冊子が置いてあります。 - Wi-Fi
回線を申し込むとルーターが居室の棚の上に置いてありました。上記棚の電話線の上にたしか「回線工事済」とした差込口があり、そこにルーターを差し込むことになります。ただし、電源が差込口付近にないので、棚の奥側にある電源を使うことになりました。
なお、返却は回線と電源を抜いて、入寮初日同様、居室内の棚の上に一式を置いて帰って終わりでした。 - ベランダ
狭いけどあります。ベランダの扉の上部には換気用のスライドがあります(使う人がいるのかは知らない)。
なお、ベランダの扉を開けたまま、寮の部屋のドアを開けると、ものすごい強風が吹きます。本当にものすごい強風が吹きます。換気につかえるテクですが、部屋のドアにドアストッパーを用いる場合、止め方が弱いと扉がメチャクチャでかい音(それこそ同フロア中に響き渡る爆音)で閉まります。万が一友人が訪ねてきたりして挟まれると大変危険なので、安全のためにもベランダの扉を先に開けてから、人力で部屋のドアを開閉して換気をすることを強く推奨します。
セミナールームや談話室はどのような使われ方ですか?
談話室は1、2、6階が和室タイプで、その他の階に洋室タイプがあります。
セミナールームは2,3,5,6,7階にあります(4階は資料室です)。
少なくとも76期ではいずれの部屋も、模擬裁の検討や自習、自主ゼミ、打ち合わせに使用するほか、ボドゲや麻雀など自由に使っていました。
かつての談話室には、歴代修習生が寄贈?して残っていた麻雀牌などが置かれていたと聞きましたが、76期のときには全て一掃されておりました(コロナ禍を理由に撤去したのか、73期導入修習がきになりますね)。
なお、セミナールーム等の机は長方形のかなり大きな机なので、4隅に着席して麻雀を打つことはできません。雀マットを斜めに配置することで、4人が着席することができます。
寮の部屋の当たり外れはありますか?
ハズレはあります。
まず、1階の部屋です。ロビーに直結しているので、うるさくなりがちで、夏は蚊などの侵入が、冬はひたすら寒い(ロビーの自動ドアの開閉が多いため)上に、ランドリールームも極めて狭い(他のフロアには洗濯機も乾燥機も10台ほどあるが、3台ずつしかない)ので、居住感は良くないと思います。荷物を取りに帰りやすいですが。
次に、隣人ガチャに外れた部屋です。これは災害みたいなものなので、祈るしかないですが、酷いと朝4時ころまで騒いでいる部屋などもあったようです(導入修習中、警備員に怒られたものの警備員に対して悪態をついて、そのことに対し所長が怒りのお気持ち表明をしていた)。遅くとも0時を過ぎたら騒ぐのはやめましょう。いずみ寮は壁が薄いんです。くしゃみの音が斜め向かいの部屋の人に聞こえてしまうレベルです。
ちなみに、セミナールームや談話室の付近の部屋はどうなのか、という話はありますが、こちらは23時?には施錠をするために警備員が巡回して中の人を解散させるので、一定の時間以降は静かになります。セミナールームや談話室は給湯室とセットの位置なので、早起きの人がいると、前述のレンジやトースターの音で起きてしまうかもしてませんが、そのくらいです。
ランドリールームの隣の部屋、特に「〇39」号室の人は、夜間に乾燥機を回す音がきついかもしれません(知り合いにいなかったので分かりません)。本当は23時以降は使用禁止なのですが、、実態は…なので。
AMAZONなど宅配サービスは利用可能か?
可能です。「司法研修所いずみ寮A棟〇〇号室気付 第〇〇期 氏名」で届きます。
置き配指定はする必要なく(というより置き配は禁止です)、日中に荷物が届くと寮の担当者が預かってくれ、teamsで荷物が届いた旨をお知らせしてくれます。荷物は1階ロビーに陳列されますが、19時?頃には一度寮で回収されてしまうので、受け取りができなくなります。通知が来た日は、まずロビーで荷物をピックアップしてから部屋に戻りましょう。
なお、郵便番号は個別郵便番号だとシステムではじかれたりするので、351-0194(和光市南2-3-8の郵便番号)を使用していましたが、普通に届きます。
卓上IH、炊飯器、電気ケトルなどは使用可能か?
調理用電気器具は使用不可になっていますので、使えません。電気ケトルくらいならいけそうですが、給湯室の瞬間湯沸かし器で事足ります。
なお、かつていずみ寮の部屋の中で焼肉パーティーをした修習生もいた、と聞いています(当該修習生は天井にある煙探知機を紙皿で塞いで対応したようです。前述のシャワー修習生より賢いですね。)
寮生活の必需品は何か?
- トイレットペーパー
ないと一番困るけど、実は共用トイレに行くと、当局の用意する「うっすーい官物ペーパー」で用自体は足せます。大きなパックを買って、友人とシェアするのがおすすめです。 - シャンプー
トイレットペーパーが共用トイレでなんとかごまかせても、こちらはごまかせません。実は一番必需品かも。 - スリッパ
使わないでくつしたや裸足で寮内を動き回る猛者もいましたが、普通に不潔です - 身体を拭くタオル
官物タオルの用意はありません。オレンジ色の官物足ふきマットはありますが、、それで身体を拭き切るのは衛生的にも問題が…。 - 洗濯用洗剤
- 歯ブラシ類
- 手洗い用石鹸
共用トイレ内に、よくある緑色の液体石鹸はあります。 - ハンガー
クローゼットにはハンガーがないので、吊るすときに必要です。
以上の物は、なんらか生活に支障をきたすレベルの物です。以下のものは、必要があれば、生活が豊かになるものです。
- 食器類
マグカップなど、使うのであれば食器用洗剤とスポンジもお忘れなく。 - 枕
官物まくらは固く小さいので、寝れなくなってしまう危険がある人は、枕必須です。 - ボードゲーム類
持って来てくれると非常にありがたいです。トランプやUNOもいいですが、人気だったのは、麻雀、カタン、人狼、itoとかです。ほかにも、集合修習では全然知らない修習地の全然知らない人と一緒にボドゲして遊んだり、いいコミュニケーションツールでした。 - (まだあるかもしれませんので、思い出したりしたら追記します)
退寮はどのような流れか?
導入修習の退寮は、時間帯が決められています。
ただし、飛行機の時間等で早く帰りたい人は、早く帰れます。
詳しくは寮からのお知らせを確認してください。
力尽きたので、3月14日時点の更新はここまでにします。
機構一種「特に優れた業績による返還免除」について

こんにちは。かまぼこです。
日本学生支援機構(JASSO)の第一種奨学金につき、返還免除を受けた際に質問が多く寄せられました。
そこで、法科大学院で同奨学金の「特に優れた業績による返還免除」制度につき、ブログにまとめておきます。
Ⅰ 制度概要
(1)総論
「特に優れた業績による返還免除」は大学院で日本学生支援機構(以下「機構」という)の第一種奨学金(無利子)を借りた場合で、申請することで、返還の半額免除又は全額免除を受けることができる制度です(当然のことながら、審査の結果、免除なしとなる場合もある)。
「特に優れた業績」とは、「学問分野での顕著な成果や発明・発見のほか、専攻分野に関する文化・芸術・スポーツにおけるめざましい活躍、ボランティア等での顕著な社会貢献等も含めて評価」されます。
大学院在籍中の「業績」を、機構に申請することで、一種奨学金の返還免除が狙えるかもしれない、という制度だと、ザックリ理解してください。
なお、機構への申請自体は大学院が行います。学生は大学院に申請書を提出し、大学院の中で選考を実施し、選抜された者が機構へ推薦されることになります。
(2)法科大学院における「業績」とは?
- 学位論文その他の研究論文
- 大学院設置基準第16条に定める特定の課題についての研究の成果
- 大学院設置基準第16条の2に定める試験及び審査の結果
- 著書,データベースその他の著作物(第1号及び第2号に掲げるものを除く。)
- 授業科目の成績
- 研究又は教育に係る補助業務の実績
- 音楽,演劇,美術その他芸術の発表会における成績
- スポーツの競技会における成績
- ボランティア活動その他の社会貢献活動の実績
- その他機構が定める業績
上記11種類の機構が定める業績うち、早稲田大学法務研究科では、赤字で示した項目1・4・5・6・9の5項目が「法科大学院での業績」として評価するとされ、特に「6 授業科目の成績」を主要な基準として、他の業績も加味して学内選考されることになります。
※大学院によって、選考基準は異なりうるので、各自ご確認ください。例えば、明治ローでは「音楽・演劇・美術その他芸術の発表会における成績」も評価対象になっています。
したがって、まずは授業科目の成績(GPA)をひたすら上げることが、免除獲得への第一歩になります。
(3)より具体的な「業績」の内容
ここからは、さらに細かく、具体的にどのような行為が、法科大学院在学中の業績として評価対象になるのかを見ていきます。
- 学位論文その他の研究論文
これは、ほぼそのままですが、「学位論文の教授会での高い評価,関連した研究内容の学会での発表,学術雑誌への掲載又は表彰等,当該論文の内容が特に優れていると認められること」が該当します。
法科大学院生の場合、リサーチペーパーが該当しそうですが、リサペの場合、「授業科目の成績」として評価するようです。したがって、純粋に研究論文を書くケースが考えられれます。
※学内誌に乗せるような査読付き論文を書くロー生なんかいるのかよ、とツッコミたくなりますが、法”学”研究科から法”務”研究科に移籍して、法務研究科在籍中に学内誌に論文掲載していた同級生がいたので、このようなケースが該当するのかもしれません。
大学院性として「特に優れた業績」としてすぐ浮かぶ典型例ですが、司法試験の学習に追われている中で、この業績で積極的な評価を得るのはなかなか厳しいものがあると思います。 - 著書,データベースその他の著作物(第1号及び第2号に掲げるものを除く。)
「専攻分野に関連した著書,データベースその他の著作物等(第1号及び第2号に掲げる論文等を除く。)が,社会的に高い評価を受けるなど,特に優れた活動実績として評価されること」が該当します。
著作となると、論文以上に法科大学院生の業績として困難に思えます。「出版社からの依頼に基づく判例データベースの作成など」が、早稲田ローの記載例としてありました。 - 授業科目の成績
何度か書いていますが、成績以外に実績が作りにくい法科大学院生にとって、メインとなる業績がこの項目になります。
機構では「講義・演習等の成果として,優れた専門的知識や研究能力を修得したと教授会等で高く評価され,特に優秀な成績を挙げたと認められること」とありますが、法科大学院生の場合、単純にローの成績(GPA)が優秀かどうかで決せられます。
なお、早稲田ロー独自の評価なのかは分かりませんが、未修者のみ、1年次に受験する共通到達度確認試験の成績も、申請すればこの分野の業績として考慮されます。
リサーチペーパーも、この業績として評価されるようです。 - 研究又は教育に係る補助業務の実績
機構では「リサーチアシスタント、ティーチングアシスタント等による補助業務により 、学内外での教育研究活動に大きく貢献し、かつ特に優れた業績を挙げたと認められること」とされています。
具体的には、産学連携プロジェクトへの参加、TAとして卒論補助を行う、リサーチアシスタントとして研究に参画して中心的役割を果たすなどがあるようですが、いずれも法科大学院生で業績を上げることは難しいと思われます。 - ボランティア活動その他の社会貢献活動の実績
機構では「教育研究活動の成果として、専攻分野に関連したボランティア活動等が社会的に高い評価を受ける等、公益の増進に寄与した研究業績であると評価されること」とされています。
具体的には、学内での学生支援活動(障がい学生等への支援)、早稲田ローが承認した学生研究活動団体の教育支援活動等における中心的役割を果たした、NGO・NPO・ボランティア活動に参画し、その活動が、社会的に高い評価を得た、関連する分野において、公共機関が設置する委員会・懇談会の委員を担うなどが挙げられています。
これまで見てきたとおり、法科大学院生にとって、実績を上げるのはなかなか難しい中、成績以外に唯一実績を書くことができそうな項目がこの項目です。
※早稲田の「学生研究活動団体の教育支援活動」とは、おそらく「法学教室Street Law」の活動を念頭に置いたものでしょう(Law&Practiceやジェンダー法研究会も活動内容によっては入るかもしれませんが)。ほかにも、東日本大震災復興支援法務プロジェクトへの積極的な参加なども、業績の書き方次第ですが、含まれうると考えられます。
Ⅱ 免除申請について
私は本制度に申請し、全額免除の判定をいただいたことになります。
このことに関連して、どの程度の成績であったのか、何を書いたのかなどの質問が多かったため、本項目にまとめておきます。
(1)記載した実績
申請書に記載した実績は以下の項目です。
- 授業科目の成績
①ローの成績
申請が在学最終年度の1月なので、3年春学期の成績証明書を添付して申請しました。当時の成績は全科目(通算)の成績が10位台、GPAが3.2程度です。
②共通到達度確認試験の成績
全国上位10%程度でした。 - ボランティア活動その他の社会貢献活動の実績
①地元市役所の市民委員としての活動
ロー在籍中に市政に関する市民委員の公募に応募し、委員会においての発言と、その議事録、提言書への反映状況を示しました。
②専攻分野に関連したボランティア活動等が評価を受けたこと
私が関与していた学内団体において活動が新聞に取材されたことから、実績として記載しました。
(2)どうやったら免除を得られるか
皆さんがこのブログを読む最大の目的はこの項目だと思われます。
先にも述べましたが、大学院によって、選考基準が異なることがあるので、所属大学院の規定を併せて参照するよう、お願いします。
- 推薦者の枠について
総論でも述べたとおり、特に優れた業績による返還免除は、機構に直接申請するものではありません。所属大学院に申請し、大学院での選考の上、大学院から機構へ推薦することになります。
このような構造なので、大学院の推薦枠がいくつあるかが重要になります。
気になる推薦枠ですが、各大学の専門職学位課程のうち一種受給者の30%が上限(※)とされています。30%と定める明文規定は見つかりませんでしたが、機構の資料にも記載が見受けられるほか、複数の異なる大学院の案内においても同様の案内があります。
※特に優れた業績による奨学金返還免除制度「修士課程に内定制度が創設されます」(JASSOチラシ、免除者の割合の項目参照)、奨学金情報誌ASSIST(明治大学、12頁の末尾に専門職学位課程で何枠あったのか明示している)、日本学生支援機構奨学金について(明治大学、こちらは法科大学院に特化した資料で、4頁に記載あり) 、令和3年度大学院法務研究科便覧(琉球大学、143頁)、令和3年度(2021年度)日本学生支援機構大学院第一種奨学金返還免除制度のご案内(同志社大学)、法科大学院進学を考える皆さんへ(日弁連、2010年頃の資料で古いが6頁に3割の記載がある)
したがって、一種を受給する在学生数が多い法科大学院ほど、推薦枠は多くなることになり、返還免除のチャンスが増えることになります。
※なお、早稲田の場合「専門職学位課程」というカテゴリーに、法務研究科・会計研究科・教職大学院・経営管理研究科があるため、当該4課程の在学生のうち一種受給者が母数となって推薦枠数が決まると考えられます。したがって、専門職学位課程として法科大学院のみを設置する大学より、より大きなチャンスがあると言いえます。もっとも、法科大学院生で免除枠を食いつぶすとも考えにくいので、他課程に申請者がおらず余剰があれば、程度なのでしょう。 - 業績について
これは、ただひたすらにGPAを上げて、1つでもいいから学内順位を上げましょう。この一言に尽きます。
法科大学院生のメインの評価基準は期末試験の成績になるので、免除を狙う人は必修科目のほか、その他の履修科目も、できる限り良い評価を目指すことが重要です。
学業成績の下限(どの順位で学内推薦に落選するか)は不明ですので、多少怪しい順位でも、出すだけ出してみましょう。免除がもらえるメリットは大きい一方で、落選するデメリットは精神的落胆程度です(それも、宝くじ程度の希望で申請すれば、大きな落胆はないでしょう)。
また、全額免除を狙うのであれば、学業成績以外の実績があることに越したことはないです。
ただし、業績として報告するためには証明書等が必要になるので、形として残る活動でないと、報告が難しくなります。
※自治体の市民委員は委嘱状があるほか、発言の議事録が残ったり、成果物として報告書ができたりするので、業績内容を書きやすく、証明がしやすいです。活動も、(委員会の内容によりますが)資料を読み込んで年数回の会議に出席して発言をするという、学業に対する負担感が大きくないものでした。
Ⅲ まとめ
とにかく、免除を狙うなら成績上位を狙うことが重要です。
法科大学院進学予定の方で、免除を得たいと考えている人は、できるだけスケールメリットを享受できるローを選択する、というのも一つの考慮要素としてもいいかもしれません。
令和4年司法試験の結果について

こんにちは。かまぼこです。
さて、先日の「令和4年司法試験を受けて」において、成績通知書が送達される前の、先入観のない状態での試験を受けた感触を示したところです。
今回は、その感触と実際の採点がどうだったかを検証するほか、3月に行われたTKC模試とも比較してみたいと思います。
Ⅰ 結果の分析
1 自己評価と結果
先日、ブログで示した自己評価は次のとおりです。
【民事系】:180点程度
民法A・商法A・民訴法A【刑事系】:50~60点程度
刑法C・刑訴法D【選択科目】:50点台
労働法A【結果】
770点~800点の間、1103~1285位程度の合格と予測します。
※短答141+論文360×1.75=770から、短答141+論文380×1.75=800までの幅です。
結果は、次のとおりでした。
【公法系】:100点台中盤(想定より+10~20程度)
憲法A・行政法A【民事系】:180点台前半(想定どおり)
民法A・商法A・民訴法A【刑事系】:60点台後半(想定より+10程度)
刑法B・刑訴法D【選択科目】:60点台前半(想定より+10程度)
労働法A【結果】(想定より+70~100)
870点台中盤、700位程度
※論文360~380を予想していたところ、410点台後半でした。
うーん…。
憲法は予想外にAでしたが、それ以外は刑法と労働法が若干上振れしたほかは、ほぼほぼ想定どおりの成績でした。
とくにこれといった分析もなく「受けた感触どおりでした」というしかないです 笑
※このブログの最後に、科目ごとに若干のコメントを付しておきます。
2 TKC模試と結果
それでは、2022年3月に行われたTKC模試と比較してみましょう。
【民事系】:150点台中盤
民法B(A)・商法C(B)・民訴法C(B)【刑事系】:80点台中盤
刑法C(B)・刑訴法E(D)【選択科目】:50点台中盤
労働法B(A)【結果】
780点台前半、600位程度(1450人中)
※短答96点
こんな感じでしたが、TKC模試のランク付けはA上位10%、B上位30%、C上位50%、D上位70%、Eそれ未満です。
令和4年司法試験では、A上位40%、B上位60%、C上位80%、Dそれ未満なので、これに引き直したものが、括弧書きのものです。
こうみると、憲法以外は、ほぼほぼTKC模試とも一致するという。
ちなみに、刑訴は1250台/1448人で、上位86.8%というスコアを叩き出していますが、これも本番と同様でしたね(本番は刑事系上位84%台)。
3 まとめ
私の司法試験の結果は、ほぼ手応えどおりのものであり、TKC模試ともさほど変わらないものでした。
もっとも、3月のTKCの結果は4月頭に発表され、本番が5月なので、結果を受けて修正しようにも修正できない時期です。一定の相関があるのは必然とも言えるでしょう。
なんだか、ほぼほぼ一致していると、あんまり分析することがないです…。
Ⅱ 科目ごとの分析
ほとんど前回のブログで書いてあるとおりなので、あまり書くことはないですが、軽い雑感だけコメントしておきます。
(1)労働法
若干、予想より上振れしました。
答案構成段階で気づいていた考慮要素を書き落とすなど、多少のミスがあったので伸び悩むかとも思いましたが、結果的には良かったです。
おおむね出題趣旨どおりの論点を書き、考慮をした感じです。
完全に書き落としたのは、東亜ペイントの規範の「通常甘受すべき程度を著しく超える不利益」の部分くらいです。出題趣旨で
労働者が自身の能力・経験を活用することの利益や労働者のキャリア形成への期待を、この判断枠組みの中でどのように(どの程度)考慮に入れるかという観点からの検討をすること(安藤運輸事件・名古屋高判令和3年1月20日労判1240号5頁等参照)が、論述の重要なポイントとなる。
とされているところ、通勤距離の問題や賃金の問題しか触れていなかったと思うので、重要なポイントを完全に喪失していました。
(2)憲法
正直、A評価でもD評価でも「へー、そうなんだ」という感想しかないです。
およそ法律答案とは言えない自由作文をしてきました。どの点が評価された結果なのか、見当すらつきません。
- 権利の性質の論述がいいかげんだった
23条をほぼ準備していなかった結果 - 違憲審査基準を使わなかった
処分違憲なので、裁量の逸脱濫用があったかの審査、結局は比較衡量でしか書いていない。
「とりあえず教授も大学もいっぱい主張があるみたいだけど、この主張は個人的に重要だと思うので、〇〇側のが筋通ってるよね」という無根拠のドンブリ勘定によるザクっとした畢竟独自の違憲判定を敢行。 - 参考判例を挙げなかった
脳内判例検索の結果、1件も該当判例がありませんでした。
本当に「全受験生の答案が崩壊した」ことが推察され、当初の採点基準を大幅に見直して採点が行われたような気がします。
(3)行政法
何度でも書くが、「B県法務室長(弁護士)」をどうにかしてくれ。
(4)民法・会社法・民訴法
民事系3科目は全て得意科目だったので、感触どおりといったところでしょうか。
どの科目も、文章の巧拙や多少のズレがあるにせよ、出題趣旨に沿った問題意識を持った論述をしていたので、相応に評価されたのだと思います。
(5)刑法
尾崎豊(本件原付)の配点が分かりませんが、20~30点くらいはあると仮定すると、70~80点満点の試験でB評価40点台の点が付いたということになるので、時間配分さえミスらなければAは付いていただろうことが悔やまれます。
刑法も、途中まではおおむね出題趣旨に沿って論述していたので、そんなものでしょう。
ド派手な途中答案で、「以上」すら書いていないですが、ちゃんと途中答案部分までの採点はなされました(採点者の心証に影響して、途中答案の事実による減点があったかまでは不明ですが)。
行為特定と占有の問題提起の直後に書いた「窃盗罪成立」に何点が付いたのかも気になるところですが…。
(6)刑訴法
20点程度の予想でしたが、完全に当たってました。
やはり、設問1(おとり捜査)で「一応の水準」として20~25点/50点、設問2(訴因変更)で「不良」として0点/50点でしょう。もはや設問2は実質的白紙答案ですし。
足切り点の判定が「〇〇系科目」で本当に良かったです。
Ⅲ その他(いろいろな成績通知書を見ての雑感)
この部分は、Twitterにアップロードされている成績通知書を眺めていた雑感です。
(1)上位者について
あまり言うことはないです。当然全部出来がいいし、短答も平均して140以上を取っている印象でした。
もっとも、上位者が上位者たるゆえんは論文も短答も優秀な成績であることに求められるので、分析もへったくれもありませんが。
(2)ギリギリ合格~不合格者について
さて、本題はこちらです。
ギリギリ合格した、不合格になった方の成績通知書も、タイムラインには複数流れてきました。これらを眺めていたときに、ふと気になった点があります。
それは、ほぼ全員といっていいほど選択科目が30点台だったことです(1名だけ40点台がいました)。
選択科目30点台はどの科目でも下位30%、Cの底からD評価になります。
ギリギリ不合格や合格の人の多くが「短答で数問だった」という分析をしており、そこに付されるコメントもまさに短答の重要性を説くものだったりすることが多かったです。
たしかに、単純な点数の積み上げでは、短答で数問なのは間違いありません。
ただ、このような方の短答の成績を見ると、短答が沈んでいた(合格最低点すれすれだった)わけではなく、受験者平均点程度は取れていたりします(つまり短答もB~C評価相当の点がとれている)。
短答を強化するのも一つの方法ですが、選択科目を「不良」から「一応の水準」とされる40点台(上位6割程度)にする手法も考えてよいのではないか、と思った次第です。
やはり、司法試験は「一科目も沈まないことが重要」ということに気付いたのが、成績通知書を見ていた感想です。
令和4年司法試験を受けて

ブログでは久しぶりの記事です。
こんにちは、かまぼこです。
司法試験に合格したのは先日報告したとおりです。今回は、その試験の感触と採点結果(評価)の予想をしたいと思います。
結果通知書は9月15日(木)に発送されるとされており、これが正しければ、昨今の郵便事情を考慮すると、9月20日(火)に配送されると予測しています。
結果を見てからブログを書くのでは、結果通知に引っ張られたコメントになるかもしれないので、通知を見ていない時点での感触を記しておきたいと思い、書きました。
前書き(成績評価と点数の関係の考察)
令和4年司法試験の論文採点対象者数は2494人なので、A評価が従前どおり1000位までであれば、上位40%がA評価、41~60%がB評価、61~80%がC評価、81%以下がD評価となることが予測されます。
司法試験の採点方法について記載されている「司法試験の方式・内容等について」(令和3年11月22日司法試験考査委員会議申合せ事項)から考えると、評価の英字と点数の対応の目安は次のとおりと考えられます。
- A評価は100点~54点程度:上位40%
(採点実感でいう優秀~良好+一応の水準の上位) - B評価は53点~46点程度:上位41~60%
(一応の水準の中位) - C評価は45点~28点程度:上位61~80%
(一応の水準の下位~不良の上位) - D評価は27点以下:上位81%超
(不良の中位以下)
受験人数が減っても司法試験委員会は評価基準を変えなかったので、今年度も従前どおりのランク付けであった場合、E評価すら消滅した上に、「一応の水準」と評される答案でも、A評価が付く可能性がある状態なので、「A評価」とされた再現答案でも、内容を吟味しないといけない状態になっていると思われます。
さて、この評価方式が変わらない前提で、かまぼこの感触は次のとおりです。
※なお、令和4(2022)年司法試験では750点が最低点で、私は短答式試験で141点を得ているので、論文式試験では素点で348点が必要になります(348×1.75=609点なので)。
平均して44点、一応の水準の答案がひとしきりの科目で書けていれば合格できる点数になる計算です。「A~B」など幅を持たせても意味がないので、一点賭けで予想すると次のとおりとなります。
総論
【公法系】:80~90点
憲法C・行政法A
【民事系】:180点程度
民法A・商法A・民訴法A
【刑事系】:50~60点程度
刑法C・刑訴法D
【選択科目】:50点台
労働法A
【結果】
770点~800点の間、1103~1285位程度の合格と予測します。
※短答141+論文360×1.75=770から、短答141+論文380×1.75=800までの幅です。
各論
1 労働法
〇総評
A評価、50点程度の予想です。
論点外しをしていないこと、ローの演習科目でも良い評価を得ていたことから、比較的得意科目であり、他の科目との得点バランスを考慮すると、A評価程度を取れていないと合格しないと推測されることから、このくらいを予想しています。
労働法選択者なら共感すると思いますが、全体を見たときに、第二問に集団的労使関係の問題がないことにまず驚きました。
正直な感触としては、論点となる条文に迷う設問はなかったので、ひたすら規範定立とあてはめをしていくという、筆記作業に等しい問題で、「司法試験ってこんなものか」と誤った印象を植え付けられた、罠のような一科目目でした(次の憲法で恐ろしさを嫌というほど味わう)。
〇解答内容の要旨
- 設問1ー1
配置転換の問題なので、配転命令権の存否(就業規則の合理性)と東亜ペイント事件の要件に照らし、論述しました。
対象者が特殊資格職であったので、職種限定合意にも触れましたが、当然認めていません。 - 設問1ー2
雇止め法理の問題で、労契法19条に即して処理しました。 - 設問2-1
まず、賞与の発生原因を示した上で、労働協約の成立を否定しつつ、労使慣行を成立させ、労使慣行の就業規則による不利益変更、労使協定につき不利益合意可能の論点などを記載した。
労使慣行の判例について、「八戸ドライビングスクール事件」と記載してしまったが、正しくは「八戸ノ里ドライビングスクール事件」であった。 - 設問2-2
有期パート法の問題で、ハマキョウレックス事件を想起しつつ記載。
2 憲法
〇総評
C評価とは予想したものの、しょっぱなから完全なあてずっぽうの予想です。
実は、憲法については好きな基本書に出会えなかった上に、答案がどのように評価されるのかが最後までほぼわからず、最初から捨てていたに等しい状態でした。
いくらやってもよくわからないので、とりあえず人権の性質を論証パターン等で丸暗記して、無理やりに審査基準論を使い、あてはめで稼ぐ、点数は取れなくても極端に沈まなければそれでいい(それしか自分にはできない)、という感覚で司法試験当日を迎えました。
設問としては、県立大学教授に対して大学がした決定①(研究助成金の不交付決定)と決定②(不合格者の再試験実施)の憲法上の主張を大学側・教授側・私見の三者間で述べよ、というものでした。
〇参考にすべき判例について
試験当日の私の頭の中で、学問研究の自由及び教授の自由(23条)に関する判例は
- 富山大学事件
- 東大ポポロ事件
- 家永教科書事件
しか思いつかず。
問題文中に「司法権の限界については、論じる必要がない」とあったことから、富山大学事件が潰されてしまった上に、ポポロは学生側の事件で教授とは異なっていて使えない。家永教科書も、これはこれで検閲の文脈でしか捉えておらず…。
もはや、手持ちの判例は一つもありませんでした。
そこで、判例に言及せず(できず)に答案を書くという、不良答案まっしぐら、設問に従わない答案を書かざるを得ませんでした。
さらに、本問は処分違憲の内容であったことから、頭書に述べた審査基準論作戦を使うこともできず。裁量論の中で比較衡量する形で答案を書いています。
〇問題難易度について
今年の憲法は京大の曽我部先生も↓のように、難しすぎる旨を述べているので、受験生全体として答案が崩壊していると予測しています。
興味深いのは同感ですが、難しすぎですよね。給付の統制の話をどれほどの法科大学院で教えているのでしょうか。 https://t.co/GZXrGu2Qyg
— 曽我部真裕/Masahiro SOGABE (@masahirosogabe) 2022年5月16日
このような追い風(全体崩壊)を考慮しつつも、もともと崩壊レベルだった憲法のかまぼこ答案が評価されるとは思えず。30点程度の限りなくDに近いC答案と予想します。
3 行政法
〇総評
A評価ですが、50点台後半のギリAくらい予想です。
訴えの利益で条文を見落とすなどのミスはありましたが、特筆するほどの失敗はしておらず、得意科目というのもあって強気の点数です。
〇解答内容の要旨
- 設問1⑴
原告適格はEとF双方に認めました。
受験テクニック的には、2人出たら一人はあり、もう一人はなし、というのは知っていました。
しかし、私の頭では、どう考えても二人ともに原告適格があると思ったので、その思いをぶつけておきました。
※【20230718追記】
時機柄もありますが、多くの人に閲覧いただいているようなので、2人に原告適格があると思った点につき、当時の私の思考過程を補足しておきます。
問題文を読んで、「①開発許可区域内では土地の区画形質の変更が認められる。②なぜか分からないが他人(E)の土地を含めて開発許可が出てしまっている。③ゆえに、Eの土地は処分によって直接の影響を受ける。」という①~③のステップで条文を理解したためです。このことについては、水野泰孝弁護士(早稲田ローの行政法の教員)から以下のような指摘があります。
ただ、林地開発許可によっても、許可を受けた者に、開発区域内の他の者の土地を開発できるようになるわけではないことについては、もう少し親切に誘導してあげてよいのではとは思いましたね。制度として分かりづらいところだし、ここを誤解すると、その先で的を得た検討が難しい。
— 水野泰孝 Yasutaka Mizuno (@mizuno_law) 2022年7月6日では、本番の問題文の誘導を見てみましょう。誘導は、議事録の次の部分です(これで分かるが人いるのでしょうか)。
担当課長:本件許可基準では、法第10条の2第3項を踏まえ、同条第2項各号の要件を判断するために共通して必要となる一般的事項を定めています。森林法施行規則(以下「規則」という。)第4条第2号に関し、本件許可基準第1-1-①では、開発行為の完了が確実であるといえるかを判断するため、開発区域内の私法上の権原を有する者全てではなく、3分の2以上の権利者が現に同意していること等を求めています。本来、全員の同意が望ましいのですが、申請時には開発行為が許可されるか不明であり、申請者に過度な負担を課さないためです。この基準を前提に、Eの同意書が添付されていない現段階で本件開発行為を許可すると、法的にはどのように評価されるのでしょうか。
採点実感では、次のように、上記課長発言から、「開発許可があってもEの不動産への影響はない」と読み取らなくてはならないとされています。Eが本件開発区域内に土地を所有していること及び森林法施行規則第4条第2号の「開発行為の施行の妨げとなる権利を有する者」であることを理由に、本件開発行為により所有権を侵害されるとして原告適格を肯定する答案や「相当数の同意」を得ていることを証する書類の提出が求められていることを手掛かりにする答案が多く見られた。しかし、会議録における担当課長の発言からうかがわれるように、同号は、開発行為の施行につき相当程度の見込みがあることを要件にすることにより、事業の実現可能性を確認し、無意味な結果となる開発許可の申請をあらかじめ制限するために設けられているものと解され、開発許可をすることは開発区域内の私法上の権原に何ら影響を及ぼすものではない(最判平成9年1月28日民集51巻1号250頁も参照されたい。)。開発許可がされたとしても、事業地内の地権者の土地所有権等がそれにより剥奪又は制限されるわけではなく(開発許可は、都市計画事業認可や事業認定ではない。)、Eが同意しない限りE所有地内で開発行為がされることはないことに、留意してほしい。
少なくとも、私の読解力は不足していたので、上記記述から司法試験委員会からのヒントには気づきませんでした。もっとも、多くの答案がそう誤読したからこそ、このようなコメントが付いたのでしょう。正直、この部分は完全に森林法の条文解釈問題であって、これは森林法の試験ではない以上、明示的に示さないと誤解を招くのは仕方ないと思われます。自分が受けた年なので、自己弁護感がありますが。
なお、この件については、上記水野泰孝弁護士より追加のコメントがあります。
以前に指摘したことですが、今年の行政法・司法試験の問題は、「開発許可は私法上の権原に影響は及ぼさない」ことについての説明・誘導が不十分だと思いますね。採点実感でも、ややいいわけがまじく、補足されています(9頁上段)。 https://t.co/7xZGZT79yh
— 水野泰孝 Yasutaka Mizuno (@mizuno_law) 2022年11月4日 - 設問1⑵
訴えの利益は「B県法務室長(弁護士)」による誘導では、仙台市のビル建設事件が参考判例になっていたことが分かったので、仙台市の名前を出しながら説明しました。
もっとも、個人的にはこの判例よりも、市街化調整区域の開発完了後の開発許可取消しを求めた最判H27.12.14(CB13-10)を参考に考えた方が妥当ではないかと考え、この判例も説明しました。
答案上は訴えの利益を否定してしまったが、復旧命令(森林法10条の3)があるから取り消す意義が残存し、訴えの利益あり、と回答すべきだったと思います。本番では参考条文を一読したはずだが、完全に見落としてしまい、書けなかませんでした。 - 設問2
「B県法務室長(弁護士)」のしゃべる日本語が何を言っているか分からず、混乱して時間を浪費した。
想定される違法事由としては大きく3つで「Eの同意がない中で許可したこと(裁量基準外事情考慮の可否)」「行政権の濫用」「要件適合性」
ということで抽出して論じました。
なお、本問は「B県法務室長(弁護士)」のコミュニケーション能力の欠如(又は日本語能力の欠如)によって、かなりの難問となっている気がします。
次の囲みは、4頁最下部から始まる、裁量基準外事情の考慮に関する誘導(?)です。(【】内はかまぼこの感想)
Q(B県担当課長)
「Eの同意書が添付されていない現段階で本件開発行為を許可すると、法的にはどのように評価されるのでしょうか。」
A(B県法務室長(弁護士))
「想定する取消訴訟では、本件許可基準第1-1-①との関係が問題になりそうです。」
→【???。質問に回答しろよ。なぜ、突然取消訴訟を妄想し始める?】
「そこで」
→【どこで???前後のつながりは???】
「開発許可につきB県知事の裁量権が認められる理由や、本件許可基準に定める同意を要する権利者数以外に、本件許可基準に定めのない本件開発区域における所有林面積の割合を本件開発行為の許否の判断に当たって考慮することができないか、検討することにします。」
→【課長の質問に回答しろよ】
「なお、規則及び本件許可基準は適法であることを前提にしておきます。」
→【なお、課長の質問に回答しろよ】課長の質問に対してB県法務室長(弁護士)の回答がかみ合っておらず、悪文だと思っています。
おそらくですが、「同意書がなくても、あくまでそれは裁量基準を満たさないだけです。裁量処分である以上、基準外の事情を考慮して許可を出すことは適法です。」ということを言いたいのでしょう。
これをストレートに書くと受験生に論点がばれてしまうので、隠すように記載したのでしょうけど、あまりにも質問と回答が噛み合わな過ぎて、読解するのに苦労しました。
4 民法
〇総評
A評価60点程度予想です。
後述する刑事系の大幅なミス、公法系で点がさほど取れていない想定のため、民事系3科目は全Aで平均60点くらいとれていないと、合格水準に達しないことを踏まえての点数です。
細かく見ると、110条を持ち出さなかったり、554条に触れなかったりと、ちらほらミスってますが、大きな論点は出題趣旨のとおり書けていると思います。
〇解答内容の要旨
- 設問1⑴
94条2項類推適用を直球ストレートに聞いてきているということは一読して分かりましたが、未修1年生の期末試験のような設問が出るとはにわかに信じられず、考慮事情の見落としを何回か確認したくらいでした。
軽い論証では書き負けると判断し、懇切丁寧に記載することを決断。無権利の法理で権利主張できそうというところから、94条2項類推適用までの流れを2ページ目の中頃まで書きました。
なお、110条の適用関係については一切記載していません。すっかり失念していました。 - 設問1⑵
請求1は、これまた背信的悪意者からの譲受人に対する返還請求の可否というド典型論点で、これまた丁寧な論証を要すると判断し、177条の解釈・自由競争論による背信的悪意者排除・絶対的構成(背悪が対抗の問題で所有権自体があることを述べる)などをガッツリ書きました。
請求2は詐害行為取消の問題。詐害は要件解釈自体が複雑なので、自分の頭の整理も兼ねて、要件先出し方式で論述しました。
※要件先出し方式についてはTwitter上で議論がありましたが、別にどちらでもいいと思っています。
なお、請求1と請求2の結論がDのCに対する請求が、一方では認められないが他方では認められるというすわりの悪い結論になると思われますが、この点はスルーしました。
後日、ローの優秀な友人が、これに関する判例がある旨教えてくれましたが、そこまで書けた人は皆無では…? - 設問2
主張アは、賃貸目的建物の登記が移転Hに移転したから、605の2Ⅰにより賃貸人はHになるので、Fに賃料は支払わないとの主張としました。
主張イは、譲担が担保目的の所有権移転であって、本来の所有権移転とは異なるので605の2のⅠに当たらないとの主張。同項の趣旨を「賃借人が誰に賃料を支払うべきかを明確にするため(賃借人の便宜のため)に設けられた」とでっち上げた上で、登記上はHに移転する以上、この主張は認められないとしました。
主張ウは、主張イが認められない場合に605の2のⅡに該当するという予備的主張とし、譲担の場合に必ず賃貸人の地位移転が生じるとすれば、賃貸物件を譲担に出すことが困難になりかない旨を述べました。
本項適用にあたっては、留保条項はあるから、争点となる「譲受人が譲渡人に賃貸する旨の合意」の存否について、留保条項と譲渡担保契約の趣旨から解釈として使用貸借契約があるとした上で、ゴリ押しで605の2Ⅱに該当する旨を述べたました。
- 設問3
結構時間が押してきていて、かなり尻切れトンボな論述をしました。
主張エは、遺言の撤回及び抵触行為(1022・1023)の主張ということが明らかだったので、これを指摘した上で、死因贈与「契約」と遺言との違いをつらつらと述べ、最後はマジックワード「死者意思の尊重」を持ち出して、主張を認めた覚えがあります。
なお、死因贈与に関する554条の存在を私は知りませんでした。ローの授業ではやったと思うのですが、試験当日の私の頭の中には完全に存在しない条文でした。
5 商法
〇総評
A評価50~60点程度予想です。
民事系3科目の中では、一番成績が悪そうな感覚です。一応、出題趣旨のとおりの論点は拾っているものの、設問2と3の記載内容(特に設問3)はあまりよく書けていないと思います。
〇解答内容の要旨
- 設問1
339Ⅱによる損害賠償請求の問題として、いつでも「正当な理由」の有無について述べました。
「損害に関する主張」と「その当否」、とわざわざ記載していること(設問2の記載ぶりからしても明らか)から、損害についてもその範囲について論述をしっかりしました。
商法の過去問では、具体的金額が出ている場合に、損害金額をしっかり記載すべき旨の採点実感があることから、無理やり計算して記載しました。しかし、ものすごく汚い金額になったので、おそらく報酬〇か月分とか、そのような記載でも良かったかもしれません。 - 設問2
任務懈怠責任の問題として、経営判断原則に照らして書きました。
利益相反関係等については特に書いた覚えがなく、純粋にアパマンショップ事件に照らし、記載しました。 - 設問3
民法と同じく、時間が押していたことに加え、商号続用責任(22Ⅰ)についてである旨は分かったものの、同条に関しては「新」という文字についての解釈しか心当たりがない状態という緊急事態でした。
とりあえず、ひとしきり問題文の事情を述べた上で、条文をほぼナマのまま適用してお茶を濁して終わりでした。
6 民訴
〇総評
60点程度でA評価予想です。
仮に上振れがあるとすれば、この科目だと思います。
〇解答内容の要旨
- 設問1
課題1はいやらしい問題でした。当事者確定については、(実質的)表示説、行動説、規範分類説を採っても被告は乙となってしまい、甲になりません。(メジャーな説では)意思説を採らないと被告が甲にならず、意思説と他説の論述が求められるところ、意思説なんて知らねぇ、というところが実にいやらしい。
課題2は自白の問題で、ここは全員が絶対キッチリ書いてくると思った。また、勅使川原先生から「テクニカルタームは絶対に説明をしろ。テクニカルタームをそのまま使うのは、定食屋で塩サバ定食の注文に対して、塩振ったサバがそのままぶん投げられるようなもんだ。ちゃんと三枚におろして焼いて、皿に乗っけて出してくれ!」
と強く教えられたことを思い出しつつ、解釈論を述べました。 - 設問2
最判S62.7.17の4要件を踏まえ、主観的追加的併合ができるように立論せよ、という設問で、4要件が問題文中に明示されている問題なので、ほぼ作文の時間でした。
Gテック(甲)とMテック(乙)は実体法上、法人格否認されうる状態にもかかわらず、主観的追加的併合ができなければ、訴訟法がこのような背信的な会社設立を追認するような形になりかねず不当だ、みたいな論調で述べましたね。
なお、4要件を検討する前に、同種手続き・併合禁止でない・管轄がある、という請求の客観的併合要件(136)を要することについて、3行ほど軽く書きました(被告の普通裁判籍の条文(4Ⅳ・会社4)など)。設問は主観的追加的併合の可否なので、4要件以外の併合要件も書けるのでは、と加点を狙いましたが、余事記載かもしれません。 - 設問3
今回の試験で最大の作文コーナーでした。
「文書とは?」という問いで、全く考えたこともなかった質問でしたが、こういう場合はこじつけでもいいから必ず条文に紐づけて考えを示すべきだろうと考えました。
そこで、「書証の申出は、文書を提出し、又は文書の所持者にその提出を命ずることを申し立ててしなければならない。」(219)を示した上で、書証は書面から裁判官が心証を形成するものである以上、「文書」はそのものから裁判官が文字などによって心証形成ができる性質の媒体である旨を論じ、USBはそれ自体では可読性がなく、内蔵データによって心証形成する以上「文書に当たらない」としました。
なお、「この種の記録媒体の取調べは書証によるべきであるとの見解」に立つ、という立場指定があったことから、内蔵データを印刷して可読性のある文書として申し出ればよいのではないか、との反論も書きました。
これに対し、データ自体には作成日時などのプロパティ情報があり、印刷してしまっては当該データは参照できなくなる以上、USBの内蔵データを印刷物ではなくデータとして取り調べる必要性がある、とその場の判断で再反論をしておきました。
この反論・再反論は、大阪地検特捜部の検事がフロッピーディスク内のプロパティ情報の文書作成日時を改竄していた事件(村木厚子さん冤罪事件)が頭をよぎったことで思いついたものです。
これは余談ですが、219条を用いようと思ったのは、勅使川原先生が地団駄を踏みながら説明していた情景が、試験中に思い浮かんだからです。
「文書、証拠…」と逡巡していたとき、この情景がふっと出てきたんですよね。今回の問題で直接関係するわけではないですが、解答作成のきっかけになりました。何気ない授業の一風景ですが、非常に助かりました。「いいか、証拠は、”申し出る”ものだ(ドン)! ”申立て”ではない!(ドン)」
7 刑法
〇総評
やってはいけない重大なミスをやってしまいました。試験時間を2日目の日程と間違え、12:00に終了すると勘違いしました。
結果、「盗んだバイクで走りだす」という尾崎豊パートの部分は、後述するとおりほぼほぼ何も書けていません。
当該部分が30点程度と予測されること、刑法はそもそも得意でもなければ苦手でもないものの、書き負けることは覚悟しているので、残部70点のうち、半分の35点程度、あわよくば40点程度の点がついて、C評価になるのが関の山だと推測しています。
〇解答内容の要旨
- 設問1
振り返ろうと思ったのですが、時間ミスの衝撃があまりにもひどかったようで、本当に自分が何を書いたかあまり思い出せずにいます。
少なくとも、⑵では利用処分意思の要否を述べ、財産犯である以上、毀棄罪とは異なり利用処分意思を要する、みたいなことをフワフワっと書いた覚えがあります。
問題文の指定で「簡潔に論じなさい」とあったことから、2問で1ページと3~5行で終わらせました。 - 設問2前段(乙の誤想過剰防衛パート)
ザックリ言うと、”乙は甲が正当防衛状況にあると誤信して、Aに対し攻撃をしたところ、客観的には甲とAはけんか闘争中であり、乙はけんかに加勢したにすぎない”という事案だと把握しました。
解きながら、「甲が正当防衛状況にあることが、乙について何の関係があるのか」という疑問がわきつつも、明らかに甲について正当防衛状況を平成29年決定をもとに論述してほしい問題文であったことから、その誘導に従いました。
甲が正当防衛状況にないにも関わらず、乙はこれを誤信して、内心は正当防衛(他人の利益を守るため)の意思で行為している以上、誤想防衛であることを論じ、過剰性の認識があることから、過剰防衛とし、36Ⅱの論証に流しました。
ここまでで、主観的には残り30分あったので、「今日めちゃくちゃ筆の調子がいいな、これは行ける」とか思ってました。 - 設問2後段(尾崎豊パート)
時間の余裕があったので、誤想過剰防衛をしっかり目に論述しおわり、意気揚々と本パートに移り、行為を特定し、窃盗罪を検討する旨を記載。
原付の所有者のDは飲食物配達業務のため、鍵付きでマンション内に立ち入っていた事情があったので、占有の論点が書けると考え、「占有が問題となる」と書いた瞬間でした。
パタパタパタ、パサッパサッ、コロン
急に、周囲が、聞き覚えのある音で、にわかに騒がしくなりました。
試験中に私が聞いた音。
それは、周囲の受験生が答案用紙を表紙に戻し、問題用紙を閉じ、ペンを机に多少乱雑に置く音。
試験終了の時刻がすぐ近くに迫る音でした。
この音が最初に聞こえたとき、たまたま早く終わった一人だと思いました。
しかし、自分の周囲の360度から聞こえる映画館さながらの臨場感溢れるこの音は、どう考えても試験終了間際です。
すぐに時計を確認したところ、やはり、まだ30分ありました。
次に受験票を見ました。試験終了1分前を切っていました。
私は、驚いたときに心拍数が上がる人間ですが、今回ばかりは驚きが許容量を超えたらしく、血の気が引くような感覚と共に、「今から何が書ける」と冷静に思案していました。
答案構成用紙には、乗り捨てのため不法領得の意思の有無、自招危難と書くことがまだまだ残っていましたが、これらを1分以内に書くことは不可能です。
「窃盗罪成立」
最後の行に、震える字でこう書いたところで、「試験終了です」との宣言。
「以上」すら書けずに終わりました。
試験終了後、茫然となり、解答用紙を一枚目に戻すこともできず、回収係員に促されて、やっと解答用紙をもとに戻した記憶があります。
民事系3科目は主観的には好調であったため、一気に奈落に突き落とされ、不合格の文字がよぎると同時に、次の科目でなんとか挽回しなくては、頭の中が混乱し始めましていました。
8 刑訴
〇総評
D評価、20点程度の予想です。
内訳は設問1は凡庸な答案なので、50点の半分の25点程度、設問2は後述するとおり、ありえない誤読をして0点の想定です。
もともと刑訴はTKC模試でも下位85%超という底の評価をもらうなど、苦手意識がある科目でした。さらに、直前の刑法でやってはいけないミスを犯し、内心かなり憔悴した状態で試験を受けていました。
TOCの屋上で、同じローの同級生と会話するのが休憩時間のルーティンでしたが、刑法刑訴間の休み時間、屋上に行きはしたものの、一言も発さず、必死に論証集を眺めていました。
同級生から
「かまぼこさん、やっぱ刑訴苦手なんですね。いつもはあんだけ饒舌なのに、この時間は一言も発さないんですもん。」
と言われたのが妙に記憶に残っています。
〇解答内容の要旨
- 設問1
おとり捜査をサンプル回と10kg回の2回に分け、おとり3要件を述べつつ、論じました。特筆するところはないです。ないからこそ、点があまり拾えていない予想です。 - 設問2
事実9の末尾で「裁判所は結審した」とあり、結審した以上は訴因変更の段階は終了しており、このままの訴因で資料2の判決が可否を問う問題、すなわち概括的認定の可否の問題と捉えて回答しました。
また、「罪となるべき事実の記載が判示として十分かについて論じる必要はないとする」部分を、何をどう誤読したのか、訴因変更については論じる必要はないと誤読。
当然のことながら、本問で訴因変更に関する平成13年決定は一切触れていません。
結果として、設問2の1も2も、全く同じ論述をすることになりました。2で事実が追加されても、この考え方だと論述に何ら影響がありません。そんなわけない、と頭では思っていましたが、混乱したまま時間が過ぎていきました。
もはやこれまで、という時間になって、概括的認定の話を書き、出題者の意図することはほぼ何も記載せず、「認定できます」と両方とも書いて終わりです。
こんなん、点なんてつかないですね。0点でしょう。
結びに
結果が届いたら、また更新します。
短答の結果通知が午後便で届いたことを考慮すると、9月20日(火)の午後のような気がしますが、果たして。
【在学生向け】履修の決め方について

こんにちは。ブログではさばかまと申す者です。
ここ数日、履修に関する質問、それも重複する質問が多く、捌くのが大変なため、まとめて回答いたします。
未修1年生
今年度の未修1年生は、カリキュラムが大幅に変更されています。
これは、いわゆる「3+2」制度(※)のあおりを受けたものであり、21年度以降の未修入学者は法務研究科のカリキュラム構成に従って履修を組めば、3年生在学中に司法試験が受験可能になります。これを踏まえた上で、履修を組む必要があります。
※ザックリ説明すると、法学部を3年で早期卒業して、ロースクール既修者コース(2年)に入学、ロー3年生(既修2年目)在学中に司法試験受験が可能になる制度。この制度が2019年度法学部入学者から適用されます。
したがって、2019・20・21(法学部)、22・23(ロー)という形で、この制度の適用を受ける最初の年度が進行することになります。すると、21年度に入学する未修1年生は、この制度の適用を受ける最初の世代と重なります。ロー3年で受験可能な要件に、2年次終了までに必修法律科目(48単位)及び司法試験選択科目(4単位)を修得することが求まれます。
この結果、20年度未修入学者・21年度既修入学者以降はカリキュラムが大幅に変わります。それまでの先輩アドバイスは無意味とは言いませんが、この点を差し引いて聞く必要があることを、留意してください。もっとも、この文章を書いているさばかま自身、「3+2」以前の旧制度の人間なので、私のアドバイスもその辺を考慮していただけると幸いです。
必修科目
21年度以降の未修1年生の履修科目は以下のとおりです。
〇春学期(16単位)
- 民法Ⅰ(4単位)
- 民法Ⅱ(4単位)※内容変更(債権総論のみ→債権総論・各論)
- 基礎会社法Ⅰ(2単位)※新設
- 刑法Ⅰ(2単位)※単位数減少(4→2)
- 憲法Ⅰ(2単位)
- 法曹倫理(2単位)※履修を3年次に移行可能
〇秋学期(16単位)
- 民法Ⅲ(1単位)
- 民法Ⅳ(1単位)※内容変更というか改組(債権各論→不法行為)
- 民法Ⅴ(2単位)※内容変われよ!
- 基礎民事訴訟法(4単位)
- 基礎会社法Ⅱ(2単位)
- 刑法Ⅱ(2単位)
- 基礎刑事訴訟法(2単位)
- 憲法Ⅱ(2単位)
法曹倫理はどうすべきか?
春学期の「法曹倫理」は1年生で履修を取りやめて、2又は3年生に履修を振り替えることが可能です。
ただし、「3+2」制度に沿って、3年生のときに司法試験を受験する場合、2年生で法曹倫理を履修することはできません(※)。
どうすべきかは、最終的には自己判断になりますが、以下の理由から法曹倫理は1年次で取得することーー履修を取り消さないことーーを推奨します。
- 1年生しか履修できない科目(臨床法学教育(基礎))では、法曹倫理の単位取得が前提となっているので、取得しなければ履修科目選択の幅が狭まる。
- 2年生で法曹倫理を履修しない場合、2年から3年に進級する春に行われるエクスターンシップに参加できない。
- 3年生の期末試験で大失敗して単位を落とした場合、その時点で卒業不能が確定、すなわち留年になる。
法曹倫理を1年次に履修しないという選択は、上記のようなデメリットが生じます。
これに対してのメリットは、「1年次に好きな科目を1授業選択できる」というだけの効果しかありません。高度のリスクがある選択に対し、全く割に合わないです。
したがって、法曹倫理は履修登録を行っておくべきだと考えます。
※「3+2」制度を利用するためには、必修科目と司法試験の選択科目を2年生終了時までに履修することが必要です。2年生の履修上限は36単位ですが、この36単位は必修科目32単位、選択科目4単位で既に埋まってしまっており、2年生ではこれ以上単位取得ができません。よって、法曹倫理2単位は3年生に回さざるを得なくなります。
なお、「3+2」制度に乗っからない-3年生で司法試験を受験しない-場合には、選択科目4単位は必ずしも必要なものではないから、この4単位枠にあてがうことは可能です。2年生で法曹倫理を受講する場合、3年生で在学中に司法試験を受験することができなくなりますので、ご注意ください(だからこそ、履修要綱には「原則、1年または3年」とあるのです)。
実際に履修を考えてみる
以上のように考えると、春学期は自動的に16単位が埋まります。
春学期の履修上限は20単位なので、あと2科目4単位を登録することが可能です。
ただし、この場合年間履修上限単位に気を付ける必要があります。
1年生はMAXで36単位しか取れません。そして、秋学期には16単位の必修科目があります。
すると、そもそも1年生の年度は、2科目4単位しか自由に選択できる科目はないことが分かります。(【計算式】36ー(16+16)=4)
4単位、どうしましょうか。いままでは、春学期に司法制度の基礎理論、秋学期に法実務入門をオススメしていました。
ただ、今年からはリーガルライティングの授業が復活しています。これも未修者にもオススメなのです。
悩みましたが、各科目のメリット等を書いておくので、自己判断でお願いします。今後の履修トレンドは21年度以降に入学する皆さんが作るものなので、かつてのトレンドはこうだった、のような感じで捉えていただくと幸いです。
- 司法制度の基礎理論(春学期・木4)
予習負担も大きくないほか、入門的内容を行うので、意味不明に陥ることもありません。また、成績評価がレポートなので、期末試験が圧迫される心配もありません。
一番大きいのは、卒業に必要な選択必修科目のうち、「基礎法等4単位」に充当される科目であることです。この4単位に当たる科目は、(言い方は刺激的かもしれませんが)司法試験と直結しないものが多く、いわゆるアカデミックな科目になります。卒業要件であることを意識して決めないと漏れる科目であり、取り忘れのため卒業できず留年というケースも現実に存在します。この4単位を埋めるのは、急務であるため、とっておきたい科目ではあります。
もっとも、3年生の履修者も結構いたので、3年生に回してもいいかもしれません。 - 法実務入門(秋学期・水3)
司法制度の基礎理論同様、予習負担はなく、各講義ごと、その分野に詳しい弁護士がオムニバス形式(回転ずし形式)で講義を行う授業です。
途中、模擬裁判をやってみたり、情報開示請求をしてみたりします。受講していて面白い授業であるほか、単位認定は合否判定になるため、GPAには影響しません。
この授業は1年生しか取れず、3年生に回せないので、履修をオススメします。 - リーガルライティング(春AC・秋BDそれぞれ)
この授業は早稲田大学法務研究科を卒業後、助手として早稲田大学に勤務している若手研究者が、起案の仕方や添削をする授業です。授業内で簡単な設問を起案する回、その解説をする回、起案回、解説回と交互に行う形になります。
担当する先生は二人とも新司法試験合格者ですので、実践的な論述方法を学ぶことができます。また取り扱う内容も、未修1年生を念頭に置いた「やさしい設問」なので、怯える必要はありません(もっとも、春学期に民事訴訟法をやるのは、前提となる民法の知識すらない状態でやることになるので、キツかったみたいです)。期末試験は、授業内で取り扱った起案課題を改めて解きなおし、手書きレポートとして提出する、というものでしたが、先生の変更があったので、これが維持されるかは不明です。
この授業は3年生でも取れますが、未修者は、まず第一に「法律答案とは」という点をチェックしてもらう機会を早めに持つことが重要ですので、書いて添削してもらえるこの授業は、履修が勧められます。 - 臨床法学教育(基礎) (春学期・水3)
新規授業なので情報はないですが、1年生のみが履修可能かつ、春学期に実施する点を踏まえると、内容はかなりかみ砕かれた入門編の授業であることが推察されます。また、法実務入門同様、合否判定でありGPAに影響しないほか、平常点評価なので、期末試験の負担には全くなりません。
また、1年生しか履修できないので、後回しが効きません。
以上の条件を整理すると、春の臨床法学教育(基礎)、秋の法実務入門は1年生限定科目であり、この2つを履修するだけで履修選択の余地はないという...。
司法制度の基礎理論、単位選択の幅が狭すぎるがゆえに、このままだと3年生しか受ける人がいない状態とかになりかねいないような気もします。
本格的に1年生の受講がなくなり始めた時には、授業自体が廃止されそうです…。
長くなったので、いったんここまで。2年生の決め方は改めて。
令和2年度予備試験論文式試験を受けて

こんにちは。ブログではさばかまと申す者です。
令和2年度予備試験論文式試験の結果が返ってきたので、1月22日に簡単ながらその報告をしたところです。
今回は同エントリでも記載したとおり、期末試験がひと段落ついたので、各科目について、評価を受けてのコメントを軽く作りました。
結局のところ、結果はどうだったのか?

おそらく、多くの皆様が、そう感じているだろうと思うので、成績通知書をアップしました。
やはり、憲法・刑訴のFが痛々しいです。
科目別コメント
憲法
大爆死の1個目を最初に検討しなくてはいけないので、心が折れそうです笑
受験直後のコメントは以下のとおり(以下略)
取材の自由かぁ…、と遠い目をしつつ読む。取材が原則禁止/例外許容になる点で制約が大きいのは感じた。それと「接触」の定義が異様に細かく記載されているため、対面取材のように負担が大きいものと、メール・手紙のように任意に応諾が可能なものを並列的に規制する点を細かく分析してほしいのかな、とも感じ、そのへんを考慮した。
さばかま君は、いったい何を考慮したんでしょうか????
謎は深まるばかりです。
なお、Fなので、もはやコメントすることがありません。そもそも、秋学期期末試験が終わった現段階でも、憲法の答案の書き方、勉強の仕方が全くわかっていないという、結構危機的状況だったりします。
対策が急務なのに、「何をどうしたらいいのか」がよくわかっていないので、極めて問題がある科目です。どうしたらいいんですかねぇ...
行政法
行政契約と通知の処分性。素人目に見ても明らかにヤバそうな協定について、締結起案を決裁してしまうA市の環境部門や法務部門を考えると、こんな自治体に住みたくないし、職員として働きたくないと思ったのは職業病。
設問1は都計法33条の解釈として付款であることを軽く否定した上で、行政契約と位置づけ、優越的地位と公序良俗の話をしてお茶を濁しておく。設問2の処分性は、通知一般についての墓埋法判決からの、浜松市区画整理事業判決と富山県病院勧告事件の流れに乗せ、後続手続を受けうる地位と紛争の成熟性(救済の必要性)について書いて処理。
設問1は行政契約というニッチな分野からの設問でした。A答案だったので、再現を作っておけばよかったのですが、もはや忘却の彼方という。
流れはコメント同様、付款性を否定し、行政契約として考えられる旨を述べ、行政契約として原則として私法上有効とする立場を書きました。
そして、これは行政契約一般に言える話ですが、行政庁は許認可権を持っていてメチャクチャ立場が強いこと(事業者は行政庁に従わなければ許認可を得られず、原則的にはその指導に従わざるを得ない状況があること)を指摘し、真に事業者が合意したような状況ではない場合、行政庁が優越的地位を濫用して不利益な内容の契約締結をさせたものとして、公序良俗に反し、違法であるとしました。
あてはめでは、公序良俗に反し、無効と結論付けています。
設問2は、開発行為の事前協議を行わないとする通知の処分性でした。
これも流れはコメント同様、まず、処分性につき大田区ゴミ処理場判決を引きあいに、本件は単なる観念の通知にすぎず、原則として処分性がないとの市側に主張させました。
そのうえで、B側として、富山県病院勧告事件(通知段階での救済の必要性)を出し、本件通知によって開発不許可処分が出される可能性が高く、同不許可処分を待ち争う場合、事業者が操業不能に陥ることが想定され、不許可時点で争った場合の不利益が大きい旨を述べて、処分性を認めました。
※墓埋法と浜松市はどこで使ったんだろう笑。墓埋は通知の処分性で使ったのかもしれないが、これは事業者への通知であって、行政庁間の通達とは性質が異なるかと。浜松市を用いるため、条例10条11条を使った覚えがありますが、今思うと、トンチンカンな使い方なような気がします笑。事前協議は市側が拒否してるから、10条→11条への後続処分はないと思うんですよねぇ。
※試験直後のブログでは、不安に思う人もいると思ったので書けませんでしたが、公法系のあと、教室外で「行政法第一問は付款だよね!!!よかったぁ!!!第二問は??処分性ないよな、な!!!」と大声で検討していた四人組がいました。第一問はともかく、第二問はBの立場から立論しなきゃいけないんですが、それは...。
民法
設問1は『民法の基礎1』(佐久間毅)にあったなぁ...、と思いながら解く。
設問2は債権者代位による詐欺・錯誤の主張と詐害行為取消による手法を考えるも、前者は本人の内心の問題である「意思表示の瑕疵」について、他人からとやかく言われる筋合いなどなく(※)、この点で一身専属的では、と思った。
※本問では、客観的に騙されているのが明らかなので代位させたくなるが、実生活上で債務者は債権者から「アンタ騙されてるよ!」と、自分の内心の事情を勝手に解釈され、取り消されうるとしたら、たまったもんではないのではないか、ということを考えていた。
結果的にC評価だったのですが、おそらく設問1のところで、無権代理行為の認定が甘いこと、設問2の債権者代位・詐害行為の要件がかなりグチャグチャ漫然と書かれており、かなり見にくいという構成のまずさ、無資力に関する検討の甘さが減点されていると思います。
債権者代位と詐害行為取消は、要件がかなり多いので、きれいに書けるように整理しておくべきでした。
商法
最終完全親会社等の株主による特定責任追及の訴え(847の3)????聞いたことありませんねぇ(かいしゃほう みしう者)
民事訴訟法もそうですが、何を書いたのか、ほとんど全く覚えていないです...
最終完全親会社の特定責任追及の訴え(847の3)について、条文の要件に愚直にあてはめたのと、任務懈怠責任など一般的責任追及を書いたのみ、設問2は白紙です。
一つ分かったのは、最悪の場合、条文の要件を拾って、あてはめた風を出すだけでも、守れる(?)ということ。
※そもそも、847の3は試験時間中に発見した条文だったりします。「完全親会社」の定義ってさすがにあるだろ、と思って2条をくまなく探したが見つからず、あきらめかけましたが、会社法規則を念のため確認したところ、規則2条1項118号を発見し、そこに「法第847条の3」が示されていたので、たどり着いた次第です。
なお、会社法上は847の2Ⅰに「完全親会社」が定義され、規則218の3に詳細があります。
民事訴訟法
さっぱり問題点が分からず。てし様ごめんなさい。
改めて、ごめんなさい。
やばすぎて何を書いたか全く覚えていないレベルなので、振り返り困難です。
どう考えても論点違いなことを延々と述べているはずです。
よくE評価が付いたと驚いています。底Fでもおかしくなかったと思います。
刑法
ローの期末試験で出てきてもいい感じの適度な難易度感だった(論点に気づいてないだけの可能性が極めて高いが)。誤想防衛と量的過剰はちょうど春学期の刑法総合Ⅰのレポートを思い出していた。
もっとも、レポートとは異なり、一体性を欠く事案だと思ったので、2罪成立で処理しましたが。
私が「ある程度書けた」と思い、「ローの期末試験」とも評しているように、論点がある程度明確で、処理とあてはめ勝負だと感じました。
論点を1個丸々落としたのが多分大きく減点されたと思います。
刑訴
まさかの一事不再理。これが設問になっていることは気づいたので、憲法39条は引いた。免訴の条文は見つけられなかった(337条)。条文の見出しがあることの重要性を知る。
一事不再理に気付いただけでした(おわり)。
正直、全く着手していないところだったので、語るまでもありません。死亡。
一般教養
ちょうど一般教養科目でやっていた、自然法論と法実証主義の対立であった。「悪法もまた法か」を問う問題と認識し、適当にお気持ちを表明しておいた。
一般教養は「書き方」などではなく、内容がしっかり吟味されていることがよくわかりました。
形式面では、私の答案は挿入あり、複数行斜線で削除ありのグチャグチャで、行数指定があるからら絶対に最終行には到達しないはずなのに、なぜか答案の最終行まで使う、というグダグダっぷりでしたが、何ら問題なくAでしたので。
内容面はどうでもいいと思いますが、法実証主義と自然法論の対立が論じられていればいいだけの問題でした。
実務基礎(民事)
時効の再々抗弁、2つの抗弁がよくわからなかった。とりあえず、2回の弁済の事実のうち、2回目が主観的時効(R7.12.1)を超えている点を踏まえると、「R4弁済による更新(承認)による時効未完成」と「R7弁済による時効完成後の自認行為として信義則上援用不可」かな、とは思ったけど、何が主張自体失当なのかわからず、適当に処理したという...笑
民事執行法?知らない子ですねぇ...。
結局、どういうのが正解筋なのかよくわかりませんでしたが、ほぼほぼローの民実の授業の内容でカバーできたと思います。
民事と刑事の内訳が分からないので、なんとも微妙ですが。まぁ、とりあえず爆死ほどではないだろう、と思っていてC評価だったので、そんなものか、という印象です。
実務基礎(刑事)
さばかま裁判官、お気持ちのみを理由として、犯人性を推認したりしなかったり、類型的証拠開示をしたりしなかったり、保釈を許可したりしなかったりしてしまう。
これもよく覚えていませんが、まさにこのとおりとしか言いようがありません笑
実際、ローの期末試験も正直芳しくない出来でしたし。
予備試験を受けて
本当に記念受験程度に考えていましたが、問題運に恵まれたこともあり、思っていたよりも総合の結果は良かったと思っています。ただ、これは令和2年度の問題だからであって、来年度はどうか、と言われると、かなり勉強を重ねる必要があると思います。
なお、今回の論文受験での最大の収穫は、自分の論述方法(全体の構成、ナンバリング、文字の大きさ、汚さ等を含む)は、試験委員が読んでも通用する、ということが分かったことです。
順当にいけば、来年の受験が予備試験のラストチャンスとなります。
次回、最終回の目標は最終合格に据えたいと思います(今年度は短答合格目標だったので、だいぶステップアップしました)。
こんなこと書いていながら短答落ちでは非常に恥ずかしいので、ぼちぼち短答に着手していきます。
以上、さばかまでした。
令和2年度予備試験論文式試験(結果)

こんにちは。ブログではさばかまと申す者です。
令和2年度予備試験論文式試験の結果が返ってきたので、簡単にその御報告を。
ただ、期末試験が26日(火)から始まる関係で、細かいコメントは後程加筆します。
とりあえず、論文不合格だったことは、1月14日付の下記ツイートで報告したとおりです。
予定調和的な報告になりますが、予備論文落ちしました😶
— かまぼこ (@pisuke_law) 2021年1月14日
今回は、成績が通知されたので、その報告になります。
受験時の感触
試験受験直後に本ブログに記した感触は以下の通りです。
全体を通しての感覚は、一般教養はともかく、それ以外の科目で1個でもC評価があれば御の字の出来ではないだろうか、主観的にはそんな感じです 笑
ちなみに、F答案作成者の中でも一番よく書けたと思う(うぬぼれる)科目は行政法、次いで民法、5馬身ほど開いて刑法、以下はFランク確定答案の団子で、さらにその団子から10馬身くらい後方にいてなぜ出走したのかわからないのが、民事訴訟法。
会社法は予後不良。私は2日間かけて、「実践レベル模試(本番)」をやってきたような状態なので、法律論として論じるつもり、というよりそんな能力はありません 笑
主観的評価として、行政法・民法がC以上だったら嬉しい。刑法はFはないと思う。それ以外はFを確信、会社法と民事訴訟法は採点されるのも恥レベルの感覚でした。
結果
という前置きを置いての結果報告になります。
- 【科目】 【予想】→ 【結果】
- 憲法 F → F
- 行政法 C以上 → A
- 民法 C以上 → C
- 商法 F → D
- 民事訴訟法 F → E
- 刑法 E以上 → D
- 刑事訴訟法 F → F
- 一般教養 ? → A
- 法律実務基礎 F → C
初めての受験だったので、全体のレベル感、要求水準が分かりませんでした。そこで、主観的に設問に対してちゃんと答えられたか否か、を見積もった結果の予想だったのですが・・・。厳しく見積もりすぎた感はあります。
もっとも、商法と民事訴訟法が、なぜその評価が付いたのかは全く不明で、未だにFであるとしか思えません。
行政法は嬉しい限りですが、設問2が皆ある程度解ける処分性の問題で、差がついたのが設問1だと思われます。設問1は、基本行政法で読んだおぼろげな記憶と、たまたまその場で考えたことがうまくヒットしたにすぎず、実力ではなく運ゲーを勝っただけに過ぎない、と自戒しています。
一般教養は、、、、吾輩の一般教養の高さが証明されただけに過ぎないのだよ 笑
※予備短答といい、総合順位や総合点数は一般教養に救われているので、本来の法律能力の客観的評価よりも順位が高く出てしまっていることを、忘れないようにします(戒め)
個別の科目について、いろいろ言及したいのですが、期末試験が目前に控えている関係で、この程度にしておきます。
更新は2月2日以降の予定です。その頃には、この話題も旬を過ぎているでしょうが、仕方ないですね 笑
それでは。簡略ながら予備試験の報告でした。